2017年05月12日号 Vol.301

世界を虜にした「色男」
マストロヤンニ28作品上映
「イル・ベロ・マルチェロ」


フェリーニ監督「8 1/2」(Photo by Cineriz/REX/Shutterstock)


フェリーニ監督「甘い生活」(Photo by Riama-Pathe/REX/Shutterstock)


ヴィスコンティ監督「異邦人」(Photo by Master/REX/Shutterstock)


ミハルコフ監督「黒い瞳」(Photo by Exceisior/REX/Shutterstock)


イタリアが誇る名優マルチェロ・マストロヤンニ(1924年〜1996年)の主演作を集めた上映会「イル・ベロ・マルチェロ」が、5月17日(水)から31日(水)まで、ウォルターリード・シアターで行われる。
ルキノ・ヴィスコンティ監督の「白夜(White Nights)」(1957年)から、「三つの人生とたった一つの死(Three Lives and Only One Death)」(1996年)まで、俳優歴50年以上、およそ160作に出演したといわれるマストロヤンニの28作品が上映される。

マストロヤンニを世界的に有名にしたのは、やはりフェデリコ・フェリーニ監督の「甘い生活(La Dolce Vita)」(1960年)だろう。タブロイド紙の記者でプレイボーイの主人公マルチェロを演じるマストロヤンニ、トレビの泉でアニタ・エクバーグと戯れるシーンが有名だ。
フェリーニ監督はマストロヤンニを度々起用しており、今回は「8 ½」(1963年)、「女の都(City of Women)」(1980年)、「ジンジャーとフレッド(Ginger and Fred)」(1986年)が上映される。

ビットリオ・デ・シーカ監督の「ひまわり(Sunflower)」(1970年)では、ソフィア・ローレンと共演。戦争によって引き裂かれた悲恋を描いた名作で、見渡す限りに広がるひまわり畑を背景に流れるテーマ音楽が涙を誘う。

マウロ・ボロニーニ監督の「汚れなき抱擁(Il bell' Antonio)」(1960年)では、心から愛する妻には触れることもできず、本気ではない女中を妊娠させてしまう富豪の主人公・アントニオを演じる。宗教と結婚、プラトニック・ラブと性欲が複雑に絡む人間社会を描いた問題作。

ルキノ・ヴィスコンティ監督の「異邦人(The Stranger)」(1967年)は、アルベール・カミュの同名小説が原作。全てのことに無関心な中年の会社員・ムルソーを好演。現実とは「過ぎゆく時間」でしかなかったムルソーが、事件に巻き込まれて他人を射殺してしまう。逮捕されたことで、自身と社会に向き合っていく。

ニキータ・ミハルコフ監督の「黒い瞳(Dark Eyes)」(1987年)では、ロシア人の人妻に恋をしてしまったイタリア人・ロマーノの悲恋を描く。いい加減でダメ男のロマーノを、マストロヤンニが茶目っ気たっぷりに演じている。

亡くなる直前まで俳優として活動していたマルチェロ・マストロヤンニ。甘いマスクと人間味溢れる演技で世界を虜にした「色男」の名演を堪能したい。

Il Bello Marcello
■5月17日(水)〜31日(水)
■会場:Walter Reade Theater
 165 W. 65th St.
■$14、学生/シニア$11、メンバー$9
○オールアクセスパス:$125
○3+フィルムパッケージ:(ミニマム3本以上購入で)
 $11、学生/シニア$9、メンバー$8
www.filmlinc.org

・White Nights:5/17、5/25
・Three Lives and Only One Death:5/29、5/30
・La Dolce Vita:5/20、5/29
・8 ½:5/20、5/27
・City of Women:5/23、5/28
・Ginger and Fred:5/23、5/29
・Sunflower:5/21、5/24
・Il bell'Antonio:5/21、5/30
・The Stranger:5/27、5/30
・Dark Eyes:5/24、5/28



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